2009-10-29

『官僚たちの夏』 城山三郎




戦後日本経済の復興を指揮した旧通産省。




自分たちの信念を貫く姿勢は、さすがキャリア組という印象があるが、その姿勢の方向次第では「既得権益」の死守になってしまうんだろう。


この小説が書かれた時代を知らない私としては、その方向が今一しっくりこなかった。自由貿易を推進したいものと保護主義を推進するもの。今の時代であれば、どう考えても保護主義などありえないことなのでその辺りがしっくりこなかった原因だと思う。




しかし、この時代から既に片山のような人間もいたのが、この小説に違う味をもたらしていると思う。

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