2011-10-30

大学同窓会

今日は大学の同窓会、ホームカミングデーに参加してきた。毎年この時期、大学祭にあわせて学内食堂にて行われる同窓会。昨年は参加はしたものの先生が海外へ研修へでていて、私も前日までそちらへ遊びにいっていたこともあり、OBに声をかけずにごく一部の卒業生だけが集まったが、今年は先生も参加されるので公式にアナウンスを行い約14名が集合できた。

後から冷静になってみてみると10数名の集まりの中にiPadが3台、スマートフォンは数えきれないほどあり、それぞれが各々の端末を片手に談笑していること、そして年に1〜2回程度しか顔をあわさないのに懐かしさが全くないことである。これは日常的にSNSでコミュニケーションをとっているためお互いの近況を知っており、最初から深い話題に入っていけることからくる感覚だろうか。SNSなどなければ最初は時候のあいさつに始まり近況をお互いを探りながら報告しあってなどと段階を踏まないといけないが、普段からSNSでつながっていることによってその必要は全くない。

これはネットでのコミュニケーションがここまで充実し実生活に密着してきたからこそできることで、ある程度真剣にやっていないと実際顔を会わせた時に相手にされなくなってしまうことになる。日本でmixi全盛の頃ももちろんネット上での人間関係はあったがニックネームだったり匿名だったりでそこまで真剣味がなかったが、Facebookで実名を使用することで実際に顔をあわせる時と変わりのない緊張感が保たれている証拠でもあろう。この緊張感をベースに考えた場合、よくいわれるmixiのある日本でFacebookは成功するかという議論は全く論点を外しているのではないか。これまでは実際に顔を会わせる人間関係を補完するものだったSNSが、実名を使用することで実際に顔を会わせることと遜色ない人間関係をネット上で維持できると考えた方が現実的である。

このように考えると、これまで対人関係の得手不得手は話術で評価されていたが、今後は文章力でも対人関係の評価をされることになり、「書く」ということをさらに意識しなくてはならなくなる。更にいえば、普段からSNSで人間関係を維持しておくことで、実際に顔を会わせた時に、先に述べた最初から深い話題、ディスカッションが可能になり、時間の無駄を省くことが可能になる。

SNSをうまく使うことが、これからの人間関係に大きな影響を与えると感じさせられたホームカミングデーだった。

2011-10-23

クラウドサービスって知らぬ間にこんなにできてたんだ

最近Google+を使い始めて今ひとつピンとこないところであったが、本屋で目に入った今月の日経Trendyの特集が「個人向けクラウド完全ガイド」だったので購入してみました。

Google+ と Facebook の違いは双方向が前提の Facebook に対して Google+ は twitter のように一方的なフォローで成立できる点と解釈したが正しいのだろうか。また、Facebook も最近は友達の分類分けができるようになったようだが、Google+ はそれがより直感的である。

以前からPicasaを使用していたので、写真のアップロードはGoogle+の方が断然簡単である。アップロードというよりも、Google Accountで共有できるため、PicasaにアップすればそのままGoogle+へ反映する。今ひとつ写真のアップロードやアルバムの使い方がしっくりこないと感じていたFacebookと比較すると完全にGoogle+の方が上をいっている気がする。もちろん、これは私が以前からPicasaを使用していたためではあるが。

先日iPad2とiPod touchをiOS5にアップグレードし、iCloudが使用できるようになったと思っているが、どこでどうiCloudを使用していいのかよくわからない。またiCloud以外にもクラウドサービスがたくさんできていて、AmazonもGoogleも音楽系クラウドサービスを提供しているのを知った。早速Googleが提供するMusic Beta by Googleを使用してみようと検索してみたら、まだアメリカ限定公開のようである。アマゾンのAmazon Cloud Driveも登録はできるようだが、こちらも英語限定のようだ。

音楽関係は全てAppleで対応しているので本格的にiCloudが使用できるようになったらこれら2つは必要ないのかもしれないが、未だにiCloudも利用していないので、色々と試してみたい。

2011-10-19

『入社1年目の教科書』 岩瀬大輔


いきなり50の指針をすべて実践しろと言われてもそれはできないし、そもそも50個も頭に入らない。今の自分にとって必要なもの、今現在実践しているものをピックアップしてみた。


  • 「何のために」で世界が変わる
自分で担当しているものは締め切りをプライオリティに考える。他人から依頼されたものは締め切りとその目的を確認して理解してから実施する。
  • 仕事は復習がすべて
最近は仕事の終わりに今日やったこと、やれなかったことをメモし、明日の仕事のプライオリティを考え手帳に記入するようにしている。別に、文章で日記を書いて気持ちを整理する。

  • 頼まれなくても議事録を書け 

案件に対するちょっとした会話等はすべて手帳に記入している。それも復習の時に生かす。ただ、本書では時系列に書くなとなっているが、交渉経過が重要になることが多いため、時系列は心がけている。

  •  朝のあいさつはハキハキと
必ずすれ違う人には大きな声で「おはようございます」をいう。帰りはなかなかすれ違うことが少ないため、「お先に失礼します」が聞こえたらとにかく大きな声で「お疲れさまでした」を言う。

  • 仕事は根回し 


幸いにして本部昨日がある建物で働いているため、審査部門への根回しは物理的に容易にできる。朝コーヒーを飲む時、休憩時のタバココーナーで近く回す案件や疑問点について質問して案件時に知らぬ間に備える形になっている。

  • 仕事は盗んで、真似るもの 

自分で本を読んで学ぶことも多いが、実践でどうするかは誰かがやったものをみて真似るのが一番はやい。

  • 情報は原点に当たれ 

金融関係は法律に基づく取引が多いため、ネットや本で調べるだけでなく関連法令も押さえておく必要がある。これがあるかないかで説得力はものすごく変化する。

  • 仕事は総力戦 
本書でもたびたびでてくる「50点でかまわないから早く出せ」は実践している。立て込んだ案件は稟議書にする前に相談書で概要をみんなに話、アドバイスをもらうようにしている。これがあるだけで自分の中での稟議書の方向性が示せてスピーディに仕事ができる。

  • 本を速読するな
以前は早くたくさんの情報を仕入れるため速読セミナーにも参加したことがあったが、私自身どちらかというと丁寧に読んでメモしながら理解していく方が性に合っている気がしている。「古典を読んで理解でいなかったら自分がばかだと思いなさい」とあるが、ばかが直るまで理解できるような読み方をしたい。

  • ファイリングしない・ブクマもしない
これを読んで早速ファイルを整理した。事務連絡等をファイリングすることが目的になっていたことがよくわかった。ファイリングしても読まない事務連絡は全て破棄。どうしても必要な数点のみファイリング。それ以外のものはだいたいどこをみればよいのかは意外とわかっているものである。あわせてやっていきたいのは、使えると思った情報をメモに残すこと。これをやればさらにファイルの整理ができるだろう。

  • まずは英語を「読める」ようになれ
願望ばかりが先行して一番難航している英語。会話をする機会はほとんどない。だけど日本語だけで情報を得るのはもったいないので英語が読めるようになりたい。twitterの英語情報の見出しだけではなく、もう少ししっかりと読めるようになりたい。そのためには、プリントアウトでもいいからやはり紙媒体にした方がよいのか考えるところである。

  • 社会人はアウトプットがゴール

普通に過ごしているとなかなかアウトプットする場面に恵まれない。同じ支店でない人と食事に行ったり、幸い大学時代の同期とはよく会う中で様々な話題ができる人たちが集まっているので、そういう場面を作りながらアウトプットの練習をしていかないといけない。そうしないと、質のいいインプットができなくなってくると最近感じている。

  • 脳に負荷をかけよ
なれないものに対して脳の反応は格段に落ちてきているのを実感する年齢に入ってきた。多少興味が薄くても必要と感じたものを読み、脳に負荷をかけ脳の筋トレを行っていこう。

  • 感動はためらわずに伝える
ほめるべきところはしっかり後輩に対してほめていきたい。

  • 休息を取ることも「仕事」だ 
しっかりとした睡眠を取るのが一番だと思う。そのためには無駄な時間を如何に省くか。休息していることと、ダラダラしていることの線引きをもっとしっかりとやる必要がある。

  • ビジネスマンはアスリート
頭をすっきりさせるためのトレーニングはやはり必要。毎日練る前に軽い運動と、週末のジムに行かないとすっきりしないようになっているので、これを継続していきたい。

  • 同期とはつき合うな 
入社当時から実践中。

  • 小さな出費は年額に換算してみる
タバコもそうだが、コンビニでの買い物はついつい無駄なものを買いがち。そして食べ物であれば食べ過ぎにつながる。そして健康を害する。お金をケチる訳ではなく、出費を見直すことで健康を保ちたい。

以上、21個になってしまったが、実践していることは今後も継続し、今までできていなかったものは少しでも意識してやっていきたい。この21個のうち、いくつはメモに移りいつでも見直せるように準備しよう。









2011-10-17

『下町ロケット』池井戸潤


銀行員の視点から読むと耳が痛い点がたたある。銀行は雨の日に傘を取り上げ、晴れの日に傘を差し出すとはよく言われることであるが、書中でもそういった場面は登場する。同業である私も、知らぬ間にそういうことになっていないか。または雨の日に傘を貸せなくても、少しでも雨を凌ぐ方法を考えているか。自問させられた。

また、大企業と中小企業の取引関係についてはその厳しさをまざまざと見せつけられたが、これには一長一短あるだろう。中小企業側からみれば「何もそこまで」と思うようなテストも、大企業からすればエンドユーザへ納入するのだから不良品があってはならない。不良部分は他社調達の部品でしたのでは済まされない。そうであれば、テストの厳しさはやむを得ない点もあるだろう。

本書では製品供給か特許売却かで揺れ動く中での場面で上記内容が出てくるため、中小企業叩きにみえなくもないが、そういう捉え方だけでは不足していると思う。

本書の最大の醍醐味はそういった細かいところではなく、中小企業が社員一丸となって大きな契約に結びつけるところでの団結力であり、また中小企業代表者の決断力を描いている点であると思う。私の勤務する会社もそれなりの人数的規模で営業拠点も多数存在するが、そこのトップは実態は中間管理職であるとはいえ、その営業拠点ではトップである。その場その場のトップは否応無しにいつも決断を迫られ、迫られた決断を下したにも関わらずさらに上からの方向性の違った決定に不本意に従わなくてはならない時も多々ある。そういう時も腐らず気がついたら同じ方向に走っていたと言ってしまえばただの風見鶏になってしまうが、それをしても風見鶏になってしまったと思わせないだけの魅力が上に立つものには必要なのだろう。


下町ロケット 池井戸潤 小学館(第145回直木賞受賞作)

2011-10-16

『こども論語塾』を読む訳

いわゆるビジネス書ライターの方々が書いた本というのは、自分の経験を紹介しているにすぎない、若しくは「こうしてみてはどうだろうか」といった視点で書かれているケースが多いように見受けられる。現在のように自己啓発本が流行る以前はそれ自体が少なかったため参考になった点が多いが、ここまでこの手の本が出てくると何に手を出していいかわからなくなってしまうし、書いてあることも千差万別で迷いが多くなってしまう。

それぞれの著者が経験したことを出版に至るまでにはそのバックボーンとして何かを吸収してそれを実践して自分流にアレンジしているのではないか。その自分流の部分ばかりを追っかけていても、ひねくれ者には二番煎じにしか読み取れなかったり、「それぐらいのことはやっているよ」ということで本自体を読むことを恐れるようになってしまった。

ならばその著者たちのもう一歩手前、彼らが影響を受けたものを私も身につけてみようと思い、漠然と「論語」を思いつき、書店の新書コーナーで見つけたのが『論語 (講談社現代新書 13)』(貝塚茂樹著)である。

ところが読み始めてみると、ものの見事に漢字の読めない現実を思い知らされる。中学か高校である程度は習ったことはあるはずなのに、正しい読み方がわからない。最も日本語に訳したものを読む訳だから多少違って読んでいても問題はないのだろうが、いわゆる一般的な読み方ぐらいは知っていたかった。ほかにも論語を解説する本は多数あるだろうが、私が手に取ることができたものはわかりやすく書かれているものは完全に訳されたものだけが掲載されているものが多く、勝手に思っている論語の重みが伝わってこない。さてどうしたものかと思っていたところに、6月の研修会で紹介されたのが本書である。

その後、なかなか手にする機会を得なかったが、昨日書店を散策していた時にふと思い出しコーナー検索を行ったら在庫が残っていたので手に取ってみた。原文の掲載され、日本語訳も掲載され、子ども向けの解説も掲載されている。30も半ばに近づいた男が手に取るには恥ずかしさもあるが、そうはいってもそれが私の現在の知的レベルであるので仕方あるまい。小学生と一緒になって、論語を読み始めてみようと思い、1巻2巻の2冊を購入した。

この本をもとに、様々な論語の解釈に触れて、自分の軸を作る1つなればと考えている。

こども論語塾―親子で楽しむ 安岡定子著 田部井文雄監修 明治書院

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