2007-04-17

情報発信者と情報受信者

ウェブの進化による恩恵は、大まかに言うと以下の2点だろう。

1.ブログやSNSの発達により情報発信が容易になった。

2.Googleに代表される検索機能の強化により、情報受信が容易になった。

これらは、能動的側面からウェブの進化を観察したものである。


これを受動的な表現にしてみよう。

1.ブログやSNSの発達により、情報受信されることが容易になった。

2.Googleに代表される検索機能の強化により、発信した情報が受信されることが容易になった。


これまでもネットで情報発信をしようと思えば、自らhtmlを記入しサーバにアップすれば十分に情報発信は可能であった。

しかし、それを受信者にヒットしてもらうことは容易ではなかった。


ネット発達により、10年前は世界が狭くなるといわれていたと思う。

例えば、e-mailは時差を気にせず発信しておけばよい。電話ではそうはいかないから、たしかに世界が狭くなったであろう。

この狭くなるには、時間的という前置きがある。

最近のウェブの発達と、10年前のネットの発達の本質的な違いはこの時間的という言葉にある。

ウェブの発達は時間的に狭くなったものではなく、情報受発信者の距離的な隔たりが狭くなったのだと考える。

そしてその受発信者は、お互いに意図した人物にとどまることなく、不特定多数の人間との距離が近くなっているのではないか。


距離が短くなれば、同じ時間をかけてもより多く検索をヒットさせることが可能となる。

ある本に書いてあったが、スティーブジョブスによるとiTuneではダウンロードされなかった曲が1曲もないそうだ(現在もそうであるかは、それを知る術はないが)。

10年前にiTuneのサービスを始めることは可能であったかもしれないが、距離が遠かったことを考えると、おそらく失敗していただろう。距離があるがゆえにより多くの検索ヒットを得ることができず、利用者の効用は上昇しないからだ。


情報を受信されることが容易になった現在、発信者の責任は大きい。

iTuneであれば、より多くの曲を用意していなくてはならない。距離が狭くなった故、検索ヒット数は莫大に大きくなるが、もともとのパイが小さくてはどうにもならない。利用者に高い効用を実感させるには、より多くの曲を用意する必要があるからだ。


自ら表現を行うブロガーは相手に共鳴をされる表現力が必要である。そうでなくては発信への反応(iTuneではダウンロードの数量)がなくなってしまうからだ。


ウェブの発達で距離が狭くなっている今、受信者側だけでそれを享受していても、ウェブの発達の半分しか享受していない。

発信者側でもそれを享受するためには、表現力が必要だ。

そのために、表現力を高める教養が求められる時代が来ている。
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