問題は(あえて⑥とする必要があるかは判断しかねるが)、上記内容について「なぜそう書ける?」と自分に問いかけ、「だってこうなんだから」と自分に答え、それには過去の取引先とのやり取り、決算書、試算表などの徴求債務資料などから、①〜⑤に説得力を持たせなければならない。①〜⑤を記入するのに創意工夫は必要でなくても、①〜⑤に説得力を持たせるには、十分すぎる説得力を持ち合わせていなくてはならないのだ。
「ロジカルシンキング」といえば、現在ではある程度のビジネスパーソンであれば内容の理解はともかく、ある程度その言葉から、思考方法の1つなのだろうということは想像がつくだろう。では、部下にロジカルシンキングに関する本を渡し、読んでくるようにと伝えたところでその意図をくむことはできるだろうかは甚だ不安である。そこで思いついたのがこの本、「プレゼンテーションzen」だ。数年前に購入し、今ではパワーポイントを使わない仕事になってしまったため手に取る機会も少なくなってきてしまったが、プレゼンテーションの作成方法だけではなく、この本には、如何にうまく人にアピールをするのかということが凝縮されていると思う。改めて読み返してみると、本書のなかにおいても「ダカラナニ」、「ナンデソウナル」という、ロジカルシンキングの本に出てくる "so what?" ということはやはり指摘されている。説得力のある文章を作成するには、書いたことに対して自分に「これはどういうことだ?」、「それはこういうことだ」と自問自答できなければならない。私はこの部分を理解してほしい。
最近回付されてくる稟議書は、話はあちこちに飛ぶ、資料との整合性がとれない、案件を取り上げる理由の意図が掴めない、等の書類がほとんどだ。これらは "so what?" を繰り返すことで十分に解決することだと思われる。そしてこの "so what?" を適切に行おうと思うと、必然的に取引先の情報が更に必要になるだろう。そこで取引先との日常的な会話も変化するはずだ。そこから新たな提案、簡単に融資が困難な先に対しても、審査部や保証協会に対する説得力をもった申請が行えるのではないか。
私自身もこの "so what?" を更に進化させる必要は当然にあるが、この方法を一度若い後輩たちにも伝えてみたい。
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